楽天スーパーロジスティクス(RSL)は、楽天が提供しているEC物流アウトソーシングサービスです。楽天が物流に関連する全ての業務を代行してくれます。Amazonが提供しているFBA(フルフィルメント by Amazon)の楽天版となります。
楽天の三木谷社長は「(物流への)大型投資をしなければ、将来の成長はできない」と語り、積極投資を続けています。今回は注目が高まる楽天スーパーロジスティクスの仕組みから、メリット、具体的な費用、シュミレーションまで解説します。
楽天スーパーロジスティクス(RSL)の特徴
物流業務「入荷・保管・出荷・配送」の全てを、楽天が代行します。注文が入ると、楽天の物流倉庫より直接発送される、安心と信頼の配送サービスです。楽天市場の出店店舗様においては、セール時に注文が集中すると配送遅延が発生してしまう可能性がある方も珍しくないと思いますが、楽天スーパーロジスティクスを利用している場合には、スピーディーな出荷ができます。
Point
- 翌日配達の「あす楽」対応
- 365日の出荷対応(土日祝日、年末年始も対応)
倉庫はどこにあるの?
現在は千葉(市川、流山)、神奈川(相模原)、大阪(牧方)、兵庫(川西、尼崎)の6拠点体制です。サービス拡充のため、拠点は随時増やしていく方針と言われています。
楽天市場の検索結果で優位にたてる?
Amazonは以前より同様のサービス「FBA(フルフィルメント by Amazon)」を提供しています。注目すべきは、AmazonはFBAを拡充して、Amazonユーザーにより快適な購買体験を提供するために「FBAを利用していない商品の場合、検索結果に表示されにくくなる」仕組みを導入しました。結果としてFBAの利用は多く伸び、Amazonユーザーの満足度も高まったと言われています。
楽天市場の場合には、検索結果で優遇する仕組みだけでなく、「楽天スーパーロジスティクスを利用している商品対象のポイント◯倍キャンペーン」を実施するなど、色々な施策が考えられます。物流コストだけではなく、楽天市場の売上への影響も考慮して、導入を考えてなければいけない状況が訪れるかもしれないですね。
楽天スーパーロジスティクス(RSL)のメリット
あす楽対応|15時30分までの連携で翌日配送
但し、全国が対象ではございません。倉庫の場所により対象エリアが異なります。北海道や九州は対象外になるケースが多くなっています。
365日出荷対応|土日祝、年末年始、ゴールデンウィーク、お盆も出荷可能
注意点として、受注管理システムとの連携が正常に行われている必要があります。設定、イレギュラーなケース対応に不安のあるショップ様は専門業者へ相談することをオススメいたします。
受注管理システムを未導入のショップ様へ、ネクストエンジンの<無料>初期設定代行サービスを提供しています。
ご希望される方は、こちらのフォームからお問い合わせください。
売上アップに繋がる
あす楽対応、365日出荷対応の効果として、これまで対応できていなかったショップ様であれば売上アップに繋がる確率が高いでしょう。理由はお客様視点で考えれば明確かと思います。弊社クライアントが導入したケースにおいても、前後比較で購入率の向上が確認できました。
出荷梱包作業から開放される
特に週明けや、楽天市場のセール期間中には出荷梱包作業が大きな負担となっているショップ様も多くいらっしゃるかと思います。
ショップレビュー、評価の向上
お届けスピード、梱包などの高い作業品質によってお客様の満足度がアップします。ショップレビューにも反映されることが多くなっています。
楽天市場以外のサイトからの注文にも対応
Yahoo!ショッピングや自社サイトの注文も楽天スーパーロジスティクス(RSL)を通して出荷することが可能です。
楽天スーパーロジティクス(RSL)の料金体系
2022年3月17日現在は、下記料金体系で提供されています。在庫保管料+出荷作業費+配送費の合計金額が発生します。在庫保管料は1ヶ月毎に1PCS(個)単位で発生します。大きいサイズの商品の場合には長期保管すると結構な額が発生しますので特に注意してください。店舗様の取扱商品、利用中倉庫との契約によりけりかと思いますが、平均的には少しコスト増となる店舗様が多いのではないかと思います。今後は、利用店舗を増やすべく料金は低下していくと予想されています。前述のメリットなども踏まえ、検討してみましょう。
参考:店舗運営Navi
サイズ基準は下記の通りです。
・極小サイズ: 長辺:32cm未満、短辺:23cm未満、高さ:2.7cm未満の商品
・小サイズ : 極小サイズに当てはまらない3辺合計100cm未満の商品
・中サイズ : 3辺合計100cm以上、120cm未満の商品
・大サイズ : 3辺合計120cm以上、160cm未満の商品
料金体系の特徴
配送料金は「全国一律料金」です。沖縄、北海道、離島であっても上記に記載の料金となります。また、配送料金に梱包資材の費用も含みますので、余計な費用は発生いたしません。
しかし注意しなければいけない点もあります。
- ポスト投函を指定して出荷手配を行った場合でも、指定サイズに収まらない場合には、60サイズ〜の宅配便に切り替えての出荷となります。
- 上記に記載の料金は、1箱あたりの料金となります。梱包の都合で2箱になった場合には、2倍の配送料金が必要になります。
詳細は「店舗運営ナビ/[楽天スーパーロジスティクス(RSL)] 料金体系について」よりご確認ください。(RMSへのログインが必要です。)
楽天スーパーロジティクスの試算をしよう!コストシミュレーター
「RSLコストシミュレーター」を利用すると、簡単に楽天スーパーロジティクスご利用時と、現在の物流コストを計算、比較することができます!具体的に検討をしたい方はぜひチェックしてください。
RSLコストシミュレーター_v1.xlsx(RMSへのログインが必要です。)
楽天スーパーロジティクス(RSL)の注意点
受注管理システムが必要
楽天スーパーロジティクスを利用するのには、楽天市場に出店していることが前提となります。その上で、倉庫内システムとの連携のために(RMSのみでは利用不可)受注管理システムの導入が必要です。現在(2022年3月17日時点)、対応している受注管理システムは下記の通りです。
受注管理システムを未導入のショップ様へ、ネクストエンジンの<無料>初期設定代行サービスを提供しています。
ご希望される方は、こちらのフォームからお問い合わせください。
取り扱えない商品があります
一部、倉庫環境や法的な理由により取り扱えない商品があります。
参考:店舗運営Navi
導入・発送開始に時間がかかる
導入〜発送開始までには時間がかかります。1〜2ヶ月はかかるケースが多いようです。委託をすぐにスタートしたいショップ様は、FBA(フルフィルメント by Amazon)の利用や、クラウド物流サービスの導入を検討しましょう
その他の注意点
- 3辺の合計は160cm以内の商品のみ利用できます。
- 商品に管理用バーコードが表示あるいは、貼られている必要があります。
- 倉庫には空調設備がないため、季節によって0度〜40度程度まで低温・高温に達する場合があります。温度変化に弱い商品はご注意下さい。
- 倉庫の拠点(全国6箇所)は選択できません。稼働途中でも、追加入庫する先がこれまでと変わる可能性もあります。
楽天スーパーロジスティクス(RSL)への委託が難しい場合には?
楽天スーパーロジスティクス(RSL)はルールが厳密に決まっている為、ショップ様のご状況に合わせた柔軟な対応は難しくなっています。
ご自身にあった物流・倉庫業者を探したい方は、こちからご相談下さい。
楽天スーパーロジティクス(RSL)はオプション要件が充実
オプション(別料金)の充実も大きなメリットです。ギフト対応、チラシ、販促物の封入はFBAにはないサービスです。特に、非型番商品の取り扱いが多い楽天市場の店舗様には嬉しいサービスではないでしょうか。
ギフト対応(メッセージカード、ギフトラッピング)
店舗様オリジナルの「メッセージカード」の封入や「ギフトラッピング」が可能です。もちろん、「あす楽」対応です!
チラシ、販促物封入
チラシや販促物などの封入物同梱が可能です。 対象商品は細かく指定可能です。同梱物はユーザーに読まれる可能性が高く、リピート促進、購買体験の向上に非常に効果的です。
コンテナ入荷
コンテナを直接倉庫で荷受けして、在庫計上することが可能です。
不着返品受入
受け取り拒否時や、長期不在時などに戻り商品を倉庫で荷受けすることが可能です。しっかりと検品の上、在庫計上の可否を判断します。
楽天スーパーロジティクス(RSL)を利用するべき?
楽天スーパーロジティクスの仕組み、メリットを理解できましたでしょうか?配送コストは抑えるべきではありますが、配送は購買買の決め手となる要因でもありますので慎重な判断が必要です。リピーターが重要な単品通販系の店舗様の場合には、同封物も重要になってきますね。
コストだけではなく、取り扱われている商品、販売方法、競合店舗の動きなどを考え、戦略的な検討が必要です。利用されている受注管理システムとの兼ね合いもあります。
楽天スーパーロジスティクス(RSL)はルールが厳密に決まっている為、ショップ様のご状況に合わせた柔軟な対応は難しくなっています。
ご自身にあった物流・倉庫業者を探したい方は、こちからご相談下さい。
受注代行専業の「FANCAS」では業界最安水準にて、ECサイト(楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon、自社カートサイトまで幅広く対応)の受注代行サービスを提供しています。自社が受注代行サービスへ委託した際の目安費用を知りたい、受注代行サービスが自社に合うかどうか具体的なサービス内容を知りたいという方は、まず下記より、EC受注代行サービスの資料をご請求ください。
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