結論からいうと、楽天スーパーロジスティクス(RSL)の「RSLお届け日時表示サービス」を利用中の店舗では、購入者が楽天市場で注文する際に置き配を選択できます。ただし、RSL出荷の商品・注文・配送方法のすべてが置き配の対象になるとは限りません。楽天市場の仕様、RSLで適用される配送方法、配送キャリアの条件、商品や注文の内容を分けて確認することが重要です。仕様・料金・補償は、更新日・確認日を確認したうえで、公開時点の公式情報を参照してください。
RSL(楽天スーパーロジスティクス)出荷と置き配の関係
RSLは、楽天市場に出店する店舗向けの物流アウトソーシングサービスです。置き配の可否はRSL単体で判断せず、注文時の選択、RSLからの出荷、配送キャリアによる実配達までの流れで確認しましょう。
置き配の仕組みを確認する
置き配とは、購入者があらかじめ指定した場所へ、非対面で荷物を届ける受取方法です。指定場所には、玄関前、宅配ボックス、車庫、物置などがあります。店舗にとっては、購入者が選択できる受取方法の一つです。注文情報、出荷処理、実際の配達条件を確認しながら運用しましょう。
確認項目を整理する
置き配の可否は、次の4項目を切り分けて整理すると判断しやすくなります。
| 確認項目 | 確認内容 | 主な確認先 | 店舗が整理する情報 |
|---|---|---|---|
| 楽天市場の置き配仕様 | 購入者が置き配を選択できる注文や配送方法の条件 | 楽天市場の公式ヘルプ | 注文条件、配送先、選択可否 |
| RSLお届け日時表示サービスの利用条件 | RSLの契約状況、SKU移行、対象の受注管理システム(OMS)、楽天市場の注文におけるAPI連携などの条件 | RSLの公式マニュアル | 契約状況、SKU移行状況、OMS、連携方法 |
| 自店に適用される配送方法 | 商品や注文に設定された配送方法と、RSLでの出荷経路 | RSLの契約・運用資料 | 商品、SKU、配送方法の対応関係 |
| 配送キャリアの配達条件 | 置き配の対象となる荷物や配達先、指定場所の条件 | 利用される配送キャリアの公式情報 | キャリア名、配送サービス、対象外条件 |
役割分担を確認する

置き配を運用する際は、各事業者の担当範囲を整理しておきましょう。以下は確認範囲の整理であり、盗難・未着・破損時の補償や法的責任の分担を示すものではありません。
| 関係者 | 主な確認範囲 |
|---|---|
| 楽天市場 | 購入時に置き配を選択できる仕様 |
| RSL | 受注情報に基づく商品の出荷運用 |
| 配送キャリア | 指定された場所への実際の配達 |
| 店舗 | 商品方針の整理と購入者への顧客対応 |
RSLへ物流を委託した後も、店舗側で商品方針や受注情報を確認し、置き配に関する問い合わせへ対応できる体制を準備してください。
置き配の対象を確認する
置き配の対象は一括で判断せず、注文条件、配送方法、商品条件、SKU設定、日本郵便利用時の条件に分けて確認してください。金額基準、決済条件、商品属性による除外、適用開始日は、公開時点の楽天市場・RSLの一次情報で確認できた場合に限って判断材料にします。
注文条件を確認する
注文条件では、購入方法、配送先、決済方法などの情報が置き配の選択可否に関係する可能性があります。ただし、対象となる注文形態や決済方法、金額基準、適用単位は、楽天市場の公式仕様を確認して判断してください。競合情報にある具体的な金額や代金引換の可否を前提にせず、自店の注文パターンで対象範囲を照合することが大切です。
配送方法を確認する
RSLを利用する場合は、委託契約前に自店の商品へ実際に適用される配送方法と配送キャリアをRSLへ確認してください。RSLの出荷商品が日本郵便へ引き渡されるケースはありますが、すべての商品で同じ配送キャリアや置き配条件になるとは判断できません。配送方法やキャリアを店舗がどこまで指定できるかも、RSLの契約・運用資料または問い合わせ窓口で確認しましょう。確認時は、商品サイズや配送先などによる振り分けの有無も整理しておくと、導入後の想定違いを抑えられます。
商品条件を確認する
商品ごとの公式な対象可否と、店舗が置き配を許可する方針は分けて検討してください。公式制約を確認したうえで、店舗側では次の観点から許可範囲を整理します。
- 再送のしやすさ
- 盗難や転売のリスク
- 破損しやすさ
- 温度など、品質を維持できるか
- 梱包の大きさ
- 想定される配送先の環境
高額品、温度帯商品、危険物、大型商品が一律に対象外になるとは限りません。公式条件と自店の判断基準を混同せず、商品・SKU単位で確認しましょう。

SKU設定を確認する
SKU設定を確認する際は、置き配固有の条件と、RSLお届け日時表示サービスの表示条件を分けて考えてください。同サービスの利用には、RSLを契約中であること、SKU移行が完了していること、対象の受注管理システム(OMS)を使用していること、楽天市場の注文をAPI経由でRSLへ連携していることが必要です。さらに、通常商品としてRMSに登録され、SKUごとに正しい配送方法が設定されているかも確認します。これらは置き配の可否を直接示す条件ではないため、置き配の設定や対象範囲は別途、公式案内で照合してください。
日本郵便の条件を確認する
RSL出荷で日本郵便が適用される場合は、日本郵便の置き配条件と楽天市場側の置き配仕様を両方確認してください。日本郵便の公式案内では、玄関前、置き配バッグ、宅配ボックス、車庫、物置など、あらかじめ指定した場所で受け取る方法が示されています。ただし、楽天市場の置き配指定が日本郵便のどの配送サービスと連動するか、対象荷物や配達記録がどう扱われるかは、RSL出荷時の運用を含めて個別に確認が必要です。実際に適用される配送サービスを特定し、RSLの窓口と日本郵便の公式案内を照合してから、商品ページや購入者案内へ反映しましょう。
宅配ボックスの注意点
宅配ボックスは置き配の指定場所になり得ますが、RSL出荷で希望どおりに配達できることを確約できるとは限りません。
宅配ボックスの位置づけを確認する
宅配ボックスは、置き配で指定できる場所の一つとして扱われる場合があります。楽天市場と日本郵便の公式案内でも、指定場所の例として宅配ボックスが示されています。一方、宅配ボックスを指定した場合に、玄関前への置き配と同じ結果になるとは限りません。ボックスの設置状況や荷物の条件によって、実際の配達方法が変わる可能性があります。RSL出荷で宅配ボックスへの配達を確約できる根拠が確認できない場合は、購入者向けに断定的な表現を避けてください。
不成立要因を確認する
宅配ボックスを指定しても、次のような事情で希望どおりに配達できない可能性があります。
- 宅配ボックスに空きがない
- 荷物がボックスに入らない
- オートロックや建物のルールで立ち入れない
- 安全に配達できる環境が確保できない
不成立時に別の配達方法へ切り替わる条件は、配送キャリアや配送サービスによって異なります。RSLで実際に適用されるサービスを特定し、公式条件を確認してください。再配達や持ち戻りになると一律に判断せず、問い合わせ時の確認項目として整理しましょう。
購入者案内を整備する
購入者案内では、置き配や宅配ボックスへの配達を過度に確約しない表現にしてください。対象外条件、不成立時の扱い、指定の変更方法、問い合わせ先は、公開時点の楽天市場と配送キャリアの公式仕様に一致させます。CS対応/顧客対応担当が確認できるよう、問い合わせ時は次の情報を整理しましょう。
- 注文番号
- 配送状況
- 購入者が指定した場所
- 建物のオートロックなどの状況
- 商品の到着時の状態
RSLの出荷状況と配送キャリア側の情報を確認してから購入者へ案内する運用にすると、誤った確約を避けやすくなります。
導入前の確認手順
RSL委託前は、置き配固有の設定と、RSLお届け日時表示サービスの利用条件を分けて確認しましょう。画面仕様を前提にした固定的な操作ではなく、次の順で自店の条件を照合してください。
- RSLの出荷対象商品と配送方法を整理する
- OMS、RMS、SKU移行、API連携の条件を確認する
- 置き配の対象範囲と購入者案内を公式情報で確認する
- 不成立時の問い合わせ・CS対応/顧客対応手順を決める
1. 公式条件を確認する
最初に、楽天市場の置き配公式案内、楽天スーパーロジスティクス(RSL)の最新運用資料、実際に適用される配送キャリアの公式条件を照合してください。対象注文や対象外条件に加え、商品・SKU単位の設定可否、配送方法、宅配ボックスの扱い、配達完了記録、事故時の照会先も確認します。必須化の時期、金額条件、追加料金、補償範囲は変更される可能性があるため、公開時点の一次情報を基準に判断しましょう。
2. SKU別方針を決める
次に、主力SKUを一覧化し、公式上の可否と店舗独自の許可方針を分けて判定できるシートを作成しましょう。公式確認欄には対象外や未確認の情報を記録し、店舗判断欄には次の項目を整理します。
- 再送の可否
- 破損や品質劣化のリスク
- 盗難や転売のリスク
- 商品の梱包状態
- 配送先の傾向
- 想定される問い合わせ
公式上の対象外・未確認と、店舗方針として置き配を許可しない判断は意味が異なります。両者を分けて記録すると、設定変更や購入者への案内理由を説明しやすくなります。
3. 連携内容を検証する
運用開始前に、購入画面から出荷後の案内まで、情報が正しく引き継がれるかを関係者で確認してください。
- 購入画面に表示される置き配情報を確認する
- 受注データ内の置き配情報とRSLへの出荷指示を照合する
- 追跡情報と配達完了情報の反映を確認する
- 購入者案内と問い合わせ先を確認する
RMS、受注管理システム(OMS)、RSL間の具体的なデータ項目や画面名は、利用システムの公式マニュアルに合わせて整理しましょう。RSLへ出荷連携済みの注文でキャンセルや配送変更が必要になった場合に備え、照会方法を確認し、例外対応の担当者も決めておくと安心です。

トラブル時の一次対応

トラブル時は、責任主体や補償、返金、再送義務を先に断定せず、店舗のCS対応/顧客対応を三段階に分けて進めます。
- 注文情報を確認する
- 配送状況を照会する
- 公式条件と店舗方針を踏まえて対応を判断する
注文情報を確認する
購入者から連絡を受けたら、まず事実関係を記録し、注文情報と購入者の認識を照合してください。確認項目は次のとおりです。
- 注文番号、商品、配送先
- 置き配指定の有無と指定場所
- 追跡番号
- 購入者からの申告内容
置き配を指定していないという申告も含め、受注処理担当とCS対応/顧客対応担当が同じ情報を確認できる状態にしましょう。記録を先に整えることで、照会先へ伝える内容と購入者への案内がぶれにくくなります。
配送状況を照会する
追跡情報と配達完了情報を確認し、出荷、配送会社への引渡し、配達のどの段階で照会が必要かを切り分けてください。RSL出荷で日本郵便への引渡し状況を確認する場合は、対象注文の受注番号と出荷依頼番号を明記し、RSLサポートツールから問い合わせる公式案内があります。BOSS利用時の出荷依頼番号は所定のマニュアルで確認し、その他のOMSを利用している場合はOMS提供元にも確認しましょう。その他の配送方法やキャリアの照会経路、配達記録の種類は、実際に適用されるサービスの公式資料に従ってください。
対応方針を判断する
照会に時間がかかる場合は、購入者へ確認中であること、確認する内容、次回連絡の担当者を中間連絡で伝えてください。再送、返金、補償申請は、配達記録、商品状態、楽天市場・RSL・配送キャリアの公式規約、店舗方針を確認した後に判断します。一部の配送サービスには盗難・汚破損時の相談案内がありますが、相談できることと補償が成立することは別です。特定サービスの案内を、すべての配送方法に適用できると解釈しないよう注意しましょう。
委託前チェックリスト
最終判断では、置き配に対応できるかだけでRSL導入の可否を決めないことが重要です。出荷対象商品、配送方法、連携内容、トラブル時の体制を確認し、回答日、確認先、参照資料を残しましょう。記録を問い合わせ時に転記できる形で管理すると、RSLや楽天市場へ確認する際に自店の条件を正確に伝えられます。
商品構成を確認する
商品ごとに、置き配を許可してよいかを判断するための情報を整理してください。確認項目は次のとおりです。
- 主力SKUの販売価格帯、注文形態、再送の可否
- 品質維持の条件、破損や汚損のリスク
- 盗難や転売のリスク、梱包後の大きさ
- 公式情報で確認した置き配の対象条件
- 店舗として置き配を許可するかの判断
未確認の公式条件を推測して、商品単位で対象・対象外を判定しないようにしましょう。
RSLへの確認事項を整理する
RSLへ問い合わせる前に、自店の商品の種類や注文形態を整理し、次の質問を一覧化してください。
- 自店に適用される配送方法と配送キャリア
- 置き配と連動する配送サービス
- 店舗が配送方法や置き配の適用を選択できる範囲
- 商品・注文の対象外条件
- RMSで必要な設定や申込み
- 宅配ボックスなどで配達が成立しない場合の扱い
- 事故時の照会窓口と必要情報
料金、補償、金額基準、必須化の予定を確認する場合は、回答時点、適用開始日、根拠資料のURLも記録しましょう。
社内体制を整備する
置き配に関する問い合わせ対応では、受注処理、CS対応/顧客対応、物流連携をまたぐ業務設計が必要です。あらかじめ次の担当者を決め、受付から判断までの流れを文書化してください。
- RMS設定の担当者
- 商品方針の決裁者
- 受注処理担当
- CS対応/顧客対応担当
- RSLへの照会担当
未着や破損の申告を受けた後の初回連絡、配送状況の照会、再送・返金などの社内判断について、誰がいつ対応するかまで定めておくと、担当者間の確認漏れを抑えやすくなります。
まとめ
RSLお届け日時表示サービスを利用中の店舗では、購入者が楽天市場の注文時に置き配を選択できると公式案内されています。ただし、RSL出荷の商品が一律に置き配へ対応できると判断するのは適切ではありません。楽天市場の仕様、RSLで適用される配送方法、配送キャリアの条件、商品・注文条件、店舗のリスク方針を照合してください。
委託契約や設定を進める前に、最新の楽天市場・RSL・配送キャリアの一次情報を確認し、窓口から得た回答は回答日、適用条件、根拠資料のURLとともに記録しましょう。確認した内容をもとに、商品別の許可方針と社内の問い合わせ対応体制を決めてから、導入可否を判断してください。


