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楽天RMSとは?機能・日常運用・CSV/API連携・料金改定まで出店者向けに解説

ノートPCと梱包箱を使って楽天RMSの店舗運営を行うイメージ。商品、配送、分析を示すアイコンと記事タイトルを重ねたアイキャッチ。

楽天RMSは、楽天市場に出店している店舗が、商品ページの作成、在庫・受注管理、顧客対応、販促、データ分析を行うための店舗運営システムです。まずRMSの4つの基本機能を業務別に使い分け、商品数や受注量、販売チャネルが増えた段階でCSV・OMS・APIなどを組み合わせます。

この記事では、RMSの全体像から、ログイン・権限管理、商品と在庫、受注・配送、顧客対応、分析、アプリ、外部連携、利用環境、2027年の料金改定までを、店舗運営の流れに沿って説明します。

目次

RMSとは楽天市場の店舗運営を行う管理システム

RMSを中心に、R-Storefront、R-Backoffice、R-Mail、R-Karteの4つの基本機能を配置した店舗運営の全体図。

RMSは、Rakuten Merchant Serverの略称です。楽天市場の店舗ページや商品情報を作成し、注文を受け、購入者へ連絡し、売上やアクセスを分析するまでの業務をまとめて扱います。

RMSの中心となる機能は、次の4つです。

機能主な役割
R-Storefront店舗ページや商品ページの作成・編集
R-Backoffice受注、決済、帳票、配送に関する管理
R-Mail購入者を条件抽出して配信する販促メール
R-Karte売上、アクセス、転換率、流入などの分析

このほか、画像・動画を管理するR-Cabinet、商品情報を一括更新するCSV機能、購入者との問い合わせを管理するR-Messe、外部システムと接続するAPIなどがあります。メニューに表示される機能は、契約状況や利用者権限によって変わることがあります。

RMSは楽天市場向けの管理システムなので、他モールや自社ECの注文を自動的に一つの画面へ集約するものではありません。複数チャネルを運営する場合は、RMSを楽天市場側の管理画面として残し、別途OMSや一元管理システムを組み合わせる構成を検討します。

利用を始める前に整えるログイン・利用者権限

RMSを利用するには、楽天市場の出店契約と、契約開始後に案内されるRMS利用アカウントが必要です。RMSを使うスタッフは、それぞれ自分の楽天会員登録を行い、楽天IDを取得します。楽天市場の出店契約後に、RMS利用の案内とログインURLが送られます。

現在の楽天ビジネスログインでは、利用者本人の楽天ID・パスワードを入力し、連携したViberへ届く認証コードで本人確認を行ってから、利用する店舗やサービスを選びます。従来のR-Login IDを入力する方式とは異なるため、画面の案内に表示されるログイン方式を確認してください。

スタッフを追加するときは、管理者が招待し、本人が登録し、その後に管理者が承認する流れです。招待メールを送っただけ、本人が登録しただけでは利用できません。承認時には、R-Storefront、R-Mail、R-Backofficeなど、担当業務に必要な範囲だけを付与します。有効期限も設定できるため、外注先や一時的な担当者には期限を設けると管理しやすくなります。

管理者IDをスタッフ間で共用すると、誰が操作したかを追跡しにくくなり、退職・異動時の停止も複雑になります。外注先にも担当者本人のアカウントを登録し、必要な機能だけを付与してください。

また、事業用の楽天IDと、個人が買い物に使う楽天IDは分けることが推奨されています。店舗運営用IDには業務上の権限や連絡先が紐づくため、個人利用と分けておくと、担当者の異動や権限回収を行いやすくなります。

楽天RMSの利用者管理を、招待、本人登録、承認、権限、有効期限の順に示した縦型フロー。

商品・店舗ページを作成・管理する

商品登録は、RMSの「店舗設定」から商品管理へ進んで行います。画面の案内に沿って入力できるため、HTMLやWebデザインの専門知識がなくても基本的な商品登録を始められます。一方、商品数が多い場合や、独自デザインを継続的に更新する場合は、CSVや楽天GOLD、制作会社の利用を検討します。

商品・オプション・SKUと在庫を分けて管理する

RMSの商品情報は、商品共通情報、商品オプション、SKUという単位に分かれます。

  • 商品共通情報:商品名や説明文、ジャンル、画像など、商品全体に共通する情報
  • 商品オプション:名入れやラッピング、自由入力など、購入者が選ぶ追加項目
  • SKU:色・サイズなど、価格や在庫を分けて管理する最小単位

色違いやサイズ違いの商品では、価格・在庫・納期をSKU単位で設定します。シングルSKUの商品でも、RMS上ではSKU情報が必要です。商品オプションとSKUは別の仕組みなので、名入れ項目をSKUとして登録するような混同は避けます。

在庫数が0になると通常は注文受付が止まりますが、「在庫切れ時の注文受付」を有効にすると、在庫がなくても注文を受けられます。その場合は、入荷予定や発送予定に合った納期を設定しないと、購入者への表示と実際の出荷可能日がずれるおそれがあります。

「倉庫指定」は、物理的な倉庫やRSLの入庫先を指定する設定ではありません。商品やSKUを販売ページに表示するか、非表示にするかを制御する設定です。商品全体が倉庫指定、または全SKUが倉庫指定の場合は商品ページが非表示になります。一部のSKUだけが販売中なら、商品ページには表示されても、倉庫指定のSKUは販売対象になりません。

商品・SKUの編集時には、価格や説明文だけを変更したつもりでも、公開状態が変わっていないか確認します。画面操作、CSV、APIなど複数の経路で在庫を更新している場合は、どの経路を正とするかも決めておく必要があります。

商品共通情報から商品オプションとSKUに分かれ、SKU単位で在庫を管理する関係図。

商品ページの公開確認と制作方法を選ぶ

RMSの標準機能で商品登録を行う場合、まずは画面操作で商品情報を登録し、商品ページが公開されたかを確認します。PC向けだけでなく、スマートフォンで商品名、画像、価格、選択肢、納期、購入ボタンが意図どおり表示されるかも確認してください。登録完了と、購入者向けページへの反映は同じではありません。

標準の店舗設定や商品ページで要件を満たせるなら、RMS内の機能だけで運用できます。より自由なレイアウトや独自ページを作る場合は、楽天GOLDを検討します。楽天GOLDはページ制作向けのファイル領域であり、商品CSVを送るSFTP領域とは別のものです。接続先やプロトコルを混同しないようにします。

自社制作と外注は、デザインの自由度だけでなく、更新を誰が継続するかで判断します。セールや商品追加のたびに社内で修正できる体制があるなら内製が向きます。デザインやHTMLの知識が不足し、制作と更新を継続する時間も確保しにくい場合は、制作会社への外注が選択肢になります。外注時も、管理者IDを渡すのではなく、担当者ごとに必要な権限を付与します。

受注・配送を正確に運用する

R-Backofficeでは、注文を作業状況ごとに確認・絞り込みし、決済状況、帳票、配送情報、発送完了報告を管理します。受注量が増えるほど、注文を見つけることよりも、決済・在庫・出荷可否を正しく判定することが重要になります。

受注確認、決済、帳票、発送完了報告の役割

注文がRMSに表示された時点で、すぐ発送できるとは限りません。「楽天処理中」は、楽天側の決済処理や不正検知などが進んでいる状態です。処理が完了すると発送待ちになりますが、決済方法や注文条件によって待ち時間は異なります。

出荷前には、少なくとも次の項目を確認します。

  1. 注文が発送可能な状態か
  2. 支払いや決済エラーが残っていないか
  3. 商品・SKUの在庫が確保できているか
  4. 送付先、配送方法、納期に問題がないか
  5. 予約・定期購入・ギフトなど、通常注文と異なる条件がないか

受注明細票は梱包や配送伝票の確認に使う注文単位の帳票です。お買い上げ明細書は、注文内容や金額を商品に同封するための帳票です。目的が異なるため、金額を表示しないギフト用帳票と同じものとして扱わないようにします。

受注CSVは、注文者情報や商品情報を伝票・宛名ラベル・販売管理システムへ渡すために使います。発送完了報告は、発送日、配送会社、伝票番号などをRMSへ登録する更新データです。発送明細IDを空欄にすると新しい発送情報として追加される場合があるため、既存情報の修正時にIDを落とすと重複登録につながります。

楽天処理中から発送待ち、受注明細票とお買い上げ明細書、発送完了報告へ進む受注・出荷フロー。

送料・納期・配送会社連携・置き配を商品設定だけで終わらせない

配送方法や送料は、登録しただけでは購入画面に反映されません。配送方法、送料条件、送料無料条件などを設定した後、反映処理を行い、購入画面で計算結果を確認します。反映には時間がかかる場合があるため、セール開始直前の変更は避けます。

納期表示には、在庫の有無、出荷リードタイム、配送リードタイム、店舗の休業日、締切時刻などが関係します。複数商品を同時購入した場合は、最も遅い商品の納期に合わせて表示されることがあります。SKUごとの在庫と納期を設定したうえで、商品ページと買い物かごの表示を確認します。

配送会社との連携では、RMS側の設定だけでなく、配送会社との契約、顧客コード、伝票発行サービスの認証情報も必要です。たとえばヤマト運輸との連携では、ヤマトビジネスメンバーズやB2クラウド側の設定も確認します。

置き配も、SKUの設定だけで利用できるとは限りません。店舗や配送会社の申込状況、対象配送方法、注文条件、伝票環境、購入画面の表示、置き場所情報の引き継ぎを確認します。現在の条件と将来予定の仕様変更は分けて管理し、予定情報を現行手順として運用しないことが重要です。

商品CSVと受注CSVを用途別に使い分ける

「商品CSV一括編集」と「受注データCSV」は、どちらもCSVを使いますが、対象業務、申込、ファイル形式、更新方法が異なります。商品CSVは商品マスタを更新する機能、受注CSVは注文・配送データを取り出したり更新したりする機能です。

商品・SKU・商品オプション・カテゴリを扱う商品CSV一括編集と、受注・配送情報を扱う受注データダウンロードの比較図。

商品CSV一括編集が向く作業と更新時の注意

商品CSV一括編集では、商品、SKU、商品オプション、カテゴリをまとめて登録・更新・削除できます。商品数が多い店舗で、価格や在庫、説明文、販売期間、カテゴリを一括変更するときに有効です。

基本的な作業は、RMSから対象商品をダウンロードし、元ファイルを保管したうえで編集し、指定のSFTPフォルダへアップロードします。処理完了メールだけでなく、正常件数・エラー件数、ログ、RMS画面、公開ページを確認します。

CSVでは、列を省略することと、セルを空欄にすることは同じ意味ではありません。空欄によって既存値の削除や初期値への復帰が起きる項目があるため、変更しない列を一律に空欄にして投入しないでください。

また、同じ商品管理番号に属する商品行・オプション行・SKU行の構造を崩さず、同一商品の行を連続させます。削除CSVでは、商品管理番号だけを指定すると商品全体の削除になる場合があるため、SKUだけを削除したいときは対象識別子を確認します。

Excelで開く場合は、商品管理番号、SKU管理番号、電話番号、郵便番号、先頭ゼロを含む値を文字列として読み込みます。Excelの自動変換で先頭ゼロが消えたり、長い番号が指数表示になったりすると、アップロード時に別の識別子として扱われるおそれがあります。

画面、CSV、APIを並行して使う場合は、更新の競合にも注意します。CSVを作成している間に画面やAPIで同じ商品を変更すると、後から保存した処理が先の変更を上書きする可能性があります。

受注・配送CSVは帳票・出荷・社内連携に使う

受注データダウンロードサービスは、商品CSV一括編集とは別のサービスです。受注・配送データを取り出し、配送伝票、納品書、宛名ラベル、自社の販売管理システムなどへ連携します。

受注CSVを更新してアップロードする場合は、対象サービスのテンプレート、文字コード、列名、識別子を確認します。受注データのアップロードでは、確認画面で対象件数を確認してから実行し、処理履歴と対象注文で結果を確認します。商品CSVと同じ文字コードや列構成だと推定しないでください。

顧客対応・メール配信・販促を目的別に使い分ける

顧客との連絡には、個別問い合わせ、注文関連の連絡、販促メール、楽天市場から店舗への通知などがあります。これらは目的も対応期限も異なります。

R-Messeと受注関連メールで問い合わせ・注文対応を管理する

R-Messeは購入者からの個別問い合わせを管理する機能です。R-Mailの販促メルマガや、楽天から店舗へ届くお知らせとは別のものです。注文内容や発送先を確認する連絡は、注文詳細から購入者へ問い合わせる流れを使います。

R-Messeでは、1営業日以内の返信が推奨され、3営業日以内の返信が必要とされています。単純に72時間で判断するのではなく、店舗に登録した営業日・休業日を基準に確認します。

対応状態は「未返信」「返信済」「完了」などで管理します。別のメールや電話で回答した場合でも、R-Messe側に内容を残して状態を更新しないと、未対応として残ることがあります。購入者から再返信が来た場合は、再び対応が必要です。

受注関連メールは、注文確認や発送など、注文の進行に必要な連絡です。広告目的の案内を注文確認の連絡に混ぜないよう、テンプレートと送信対象を分けます。

R-Mailと楽天市場の販促機会を施策として使う

R-Mailは、既存顧客へ販促メールを送る機能です。会員ランク、性別、年齢などの属性に加え、購入期間、購入回数、利用サービスなどの行動条件で配信対象を絞り込めます。新商品案内、購入商品に関連する情報、セール告知など、対象者に合った内容を送るために使います。

R-Mailは、申込料金と配信料金を分けて確認します。申込自体は無料と案内されていますが、配信は原則1通1円(税別)です。無料配信の例外もあるため、配信前に対象条件と料金を確認してください。予約送信や配信レポートを使う場合は、送信日時、対象件数、実際の配信数も確認します。

楽天スーパーセールやお買い物マラソンなどのイベントは、RMSの4つの基本機能そのものではなく、楽天市場が提供する販促機会です。参加条件や募集案内を確認したうえで、R-Mail、クーポン、商品ページの更新など店舗側の施策と組み合わせます。イベントへの参加可否や条件を、R-Mailの機能だけで判断しないようにします。

R-Karteのデータを改善施策へつなげる

R-Karteでは、売上、アクセス数、転換率、客単価、流入元、検索語、商品別実績、PC・スマートフォン比率などを確認できます。重要なのは、数字を眺めることではなく、課題に合う分析画面を選び、次の改善に結び付けることです。

確認したい課題主な画面・データ
売上やアクセスの全体推移店舗カルテ、分析レポート
どこから流入したか参照元・検索キーワード分析
商品ページの課題商品分析、商品別実績
検索経由の流入を改善したい楽天サーチ流入改善
当日の販売状況リアルタイム売上
社内で集計・加工したい分析データダウンロード

たとえばアクセスはあるのに転換率が低いなら、商品ページの価格、画像、説明、納期、購入導線を確認します。検索語とのずれがあるなら、商品名や属性、説明文が検索意図に合っているかを見直します。

リアルタイム売上、R-Karteの分析値、受注CSV、精算額、実際の入金額は、集計期間や確定タイミング、送料・ポイント・クーポン・決済などの扱いが異なります。リアルタイム売上をそのまま入金予定額とみなしたり、分析値と請求額を単純に比較したりしないでください。

画像・動画・RMSアプリをPC版の運用と組み合わせる

R-Cabinetで画像・動画を管理し、公開反映を確認する

R-Cabinetでは、商品ページやR-Mailで使う画像をフォルダ管理し、登録、検索、並べ替え、名称変更、縮小、一括登録・削除などを行えます。商品画像一括判定では、商品画像やSKU画像を対象に、ガイドラインへの適合状況を確認できます。

確認できる登録制限は次のとおりです。

  • 画像:1ファイル2MB以下
  • 画像の寸法:横・縦それぞれ3,840ピクセル以下
  • 動画:1ファイル200MB以下

動画の対応ファイル形式は、登録時点の案内を確認してください。形式が案内されていない状態で、特定形式への対応を断定しないことが安全です。

同名画像を差し替えた場合、登録処理が完了しても、キャッシュの影響で公開ページの表示がすぐ変わらないことがあります。登録状態、処理ログ、商品ページの表示を別々に確認します。画像一括判定は結果が出るまで次の依頼を送れない場合や、判定に時間がかかる場合があるため、公開前の確認スケジュールに余裕を持たせます。

RMSアプリは確認・初動対応に使い、詳細作業はPC版で行う

RMSアプリでは、売上、転換率、客単価、店舗カルテ、最新の受注状況、既存商品の一部情報、楽天からのお知らせを確認できます。商品名、価格、在庫などの一部編集、R-Messeの問い合わせ確認・返信・内部メモ、プッシュ通知にも対応します。当日出荷指定の受注が発送待ちになった際の通知など、外出先での初動確認に役立つ機能もあります。

一方、アプリはブラウザ版RMSの全機能を代替するものではありません。アプリで明示されている受注機能は確認やメモ、通知が中心で、受注メールや発送完了メールの送信、発送完了報告までアプリだけで完結できるとは前提にしないでください。詳細な受注処理、CSV操作、帳票、発送完了報告などは、PC版で必要な操作を確認して運用します。

確認済みのアプリ案内では、対応OSはiOS 17以上、Android 11以上で、タブレットは対象外とされています。初回はR-Login認証が必要で、生体認証も利用できます。生体認証の利用期間や再認証の具体的な入力条件は案内によって異なるため、初回設定時と再認証時に現行のアプリ案内を確認してください。

複数モール・倉庫・外部システムと連携する判断基準

RMSは楽天市場の店舗運営を管理するシステムです。楽天市場以外のモール、自社EC、複数倉庫を同じ運用に含める場合、各チャネルの商品・在庫・受注をRMSだけで一元管理することはできません。

次のような課題が出てきたら、OMSや一元管理システムを検討します。

  • 複数モールへ同じ商品情報を登録する作業が重複している
  • チャネルごとに在庫を更新し、売り越しのリスクがある
  • 各モールの注文を別々に取り込み、出荷指示を作っている
  • 倉庫への出荷指示や発送実績を手作業で転記している
  • 店舗数や注文数の増加で、画面操作だけでは処理が間に合わない

OMSは受注の取り込み、受注処理、在庫調整、出荷指示などを複数チャネルにまたがって補完します。WMSは倉庫内の入荷・保管・出荷などを担うため、OMSとWMSは同じ役割ではありません。OMSとWMSの管理範囲や連携を整理したい場合は、WMSとOMSの違いを解説した記事も参考になります。

RSLへの出荷連携は、RMSから直接行うのではなく、BOSSなどのOMSを介する構成が必要です。RMS、OMS、倉庫システムで在庫数や発送ステータスの定義が異なることがあるため、どのシステムを在庫と受注の正とするかを先に決めます。

API・外部委託では操作権限とデータアクセスを分ける

RMS WEB SERVICEのAPIを使うと、外部システムから注文、商品、在庫などのデータを取得・更新できます。導入区分には、自社開発アプリ、サービススクエア参加企業のアプリ、BeCCLなどがあります。申込、アプリ登録、利用するAPIの設定、認証情報の管理方法は導入区分ごとに異なります。

外部委託先を利用するときは、RMSのスタッフ権限とAPIのアクセス許可を別々に管理します。RMS画面で商品を編集する権限を与えることと、注文・個人情報をAPIで取得できるようにすることは同じではありません。担当者、操作範囲、対象データ、有効期限を必要最小限にします。

注文情報や個人情報を扱うAPIでは、ライセンスキーに有効期限が設定されるものがあります。期限前の通知を受けたら、連携先でキーを更新し、実際に疎通できるか確認します。ライセンスキーやserviceSecretを問い合わせ文や社内共有資料へそのまま貼り付けないことも重要です。

利用環境・障害時の対応・サポート窓口

公式に動作確認されている環境は、Windowsの最新版Chrome・Firefox、Macの最新版Safari・Chrome・Firefoxです。スマートフォンのブラウザ版RMSは動作保証対象外とされているため、スマートフォンではRMSアプリを使います。RMSを複数タブで同時に読み込み・処理する運用も避けます。

RMSは毎日午前5時を超えると自動ログアウトします。長文メールや入力途中の情報は、こまめに保存してください。自動ログアウトは、スタッフの利用停止やアカウントロックとは別の現象です。

接続・表示・保存の問題が起きたら、次の順で切り分けます。

  1. 発生日時、画面、直前の操作、エラー全文・コードを記録する
  2. RMSの店舗向け情報で障害やメンテナンスを確認する
  3. 認証、スタッフ権限、有効期限、アカウントロックを確認する
  4. 推奨ブラウザの最新版を単一画面で試す
  5. 未保存データを保管してから再ログインする
  6. 表示不良ならCookie・キャッシュを確認する
  7. CSV、画像、APIだけのエラーなら、形式・文字コード・認証情報・反映待ちを確認する
  8. 解消しなければ、再現手順と対象IDを添えて問い合わせる

問い合わせ先は内容で分けます。RMSの操作、受注、R-Messe、CSV、分析はRMSのサポート窓口、APIの仕様やエラーはAPI問い合わせ、RSLはRSLサポートツール、導入済みの外部製品は提供企業へ確認します。受付時間や窓口は変更されるため、連絡時には公式の問い合わせ窓口一覧で最新情報を確認します。

料金・オプションと2027年の基本出店料改定を確認する

RMSに関する費用は、基本出店料、申込が必要な無料サービス、有料オプション、サービススクエア上の外部サービスに分けて考えます。サービス名に「無料」と書かれていても、申込、利用条件、外部サービスの契約料金まで無料とは限りません。

CSV商品一括編集・R-Mail・サービススクエアの費用条件を分ける

商品CSV一括編集は、商品・SKU・カテゴリなどを一括更新する機能です。受注データのダウンロード・アップロードは別サービスで、商品CSVと同じ契約やファイル形式ではありません。

商品CSV一括編集機能は、2027年1月利用分から月額0円になります。ただし、無料化後も利用申込は必要です。itemRobotや商品API 2.0を利用する場合も、それぞれ別途申込が必要とされています。

R-Mailは、申込条件と配信料を分けて確認します。申込自体は無料と案内されていますが、配信は原則1通1円(税別)です。無料配信の例外もあるため、配信前に対象条件と料金を確認してください。サービススクエアはRMSの標準機能ではなく、制作、受注管理、分析などの外部サービスを探して申し込む仕組みです。料金、無料トライアルの終了日、解約期限、操作窓口はサービスごとに確認してください。

2027年2月からの基本出店料改定と経過措置

基本出店料は、2027年2月1日から次の6プランで改定されます。金額は税別です。

プラン改定前2027年2月1日以降
メガショップ130,000円181,000円
スタンダード65,000円90,000円
プレミアムライト52,000円72,000円
ライト52,000円72,000円
がんばれ!25,000円34,000円
Ichiba Basic Shop Open Plan65,000円90,000円

上記6プラン以外のプランが一律に対象になるとは限りません。自店舗の契約プランを確認してください。

2027年1月31日以前にアカウントオープンした既存店舗には、2027年2月1日から5月31日まで経過措置料金が適用されます。経過措置では、改定前料金に、改定前後の差額の30%を加算します。2027年6月1日からは改定後料金が満額適用されます。

プラン2027年2月1日〜5月31日
メガショップ145,300円
スタンダード72,500円
プレミアムライト58,000円
ライト58,000円
がんばれ!27,700円
Ichiba Basic Shop Open Plan72,500円

たとえばスタンダードプランは、改定前65,000円と改定後90,000円の差額25,000円に30%を掛け、7,500円を改定前料金へ加算します。そのため経過措置料金は72,500円です。

CSV無料化の基準日は2027年1月利用分、基本出店料の改定日は2027年2月1日です。経過措置の対象は2027年1月31日以前のアカウントオープンです。これらは基準日が異なるため、現在のプラン、アカウントオープン日、課金開始日、商品CSVの申込状況を分けて確認します。

2027年1月のCSV商品一括編集無料化、2月の基本出店料改定、2月から5月の経過措置、6月からの改定後料金を示す時系列図。

まとめ

楽天RMSは、楽天市場の店舗ページ・商品、受注・配送、顧客対応・販促、分析を一つの店舗運営基盤で扱うシステムです。日常業務では、R-Storefront、R-Backoffice、R-Mail、R-Karteを目的別に使い分けます。

運用上は、スタッフごとの楽天IDと権限を整え、商品・オプション・SKU、在庫・倉庫指定、受注・配送、商品CSV・受注CSVを混同しないことが重要です。RMSアプリは売上確認や問い合わせ対応などの初動に使い、詳細な受注・CSV・発送業務はPC版を中心に行います。

他モールや倉庫との連携が増えたら、RMSだけで無理に管理せず、OMS・WMS・APIの役割を分けて検討します。料金面では、2027年1月の商品CSV一括編集機能無料化と、同年2月の基本出店料改定・経過措置を別の制度として、自店舗の契約条件に照らして確認してください。

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